札幌学院大学図書館ブログ

札幌学院大学図書館の職員が運営するブログです。

新札幌分館で新しい展示が始まりました

こんにちは、札幌学院大学図書館です。
2月に入り、すっかり日が長くなりましたね。
本学ではテスト期間も終わり、一息ついた学生さんも多いようです。
図書館の利用者数も落ち着いて、のんびりした雰囲気が漂っています🌞

さて、テストが終わると春休みですね。
長期休暇は、がっつり読書に取り組む大チャンス📚
そんな時にぴったりの企画展示が、新札幌分館で始まっています!

ファンタジー

ファンタジーというと、先日金曜ロードショーで放送された「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」や、同じ世界を描く世界的ヒット作『ハリー・ポッター』シリーズ、『ナルニア国物語』や『指輪物語』など、海外作品というイメージが強いかもしれませんね。
ですが、実は日本にも面白いファンタジーがたくさんあるんです!

もともと、日本人は不思議な話が大好き。古典に目を向ければ、現存する日本最古の物語である「竹取物語」(かぐや姫)なんて、竹から生まれて急成長した美女が、求婚者たちに不思議な宝物を集める無理難題を押しつけて、最後には不老不死の薬を残して月世界に帰っていくという、とっても壮大なファンタジーですね。国宝「鳥獣人物戯画」も、二足歩行するカエルやウサギが人間のように遊んだり生活する不思議な世界。その後に続く説話集などにも、様々な妖怪が登場したり、主人公が異世界を旅する話があったり。現実にはありえないけれど、ワクワクする不思議な世界を描いた作品がたくさんあります。

今回の展示では、そんな日本の近現代作家たちの作品を集めました。この記事でもいくつかご紹介しましょう!

しゃばけ』シリーズ(畠中恵

日本古来のファンタジーの一つ、“妖怪”を扱った時代小説シリーズです。
物語の舞台は江戸時代。若だんな・一太郎が、妖怪たちの力を借りて事件を解決していきます。
現代人の私たちにとって、江戸は異世界のようなものです。ですが、そこに暮らす若だんなや周囲の人々が持つ悩みや喜び、妖怪たちのハッとするような台詞に引き込まれて、スッと入り込んでしまいます。文章も読みやすいので、時代小説が初めての方にもおすすめですよ。
シリーズ第1作「しゃばけ」は第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞しています。

しゃばけ(シリーズ一覧)

本好きの下剋上』シリーズ(香月美夜

サブタイトルは「司書になるためには手段を選んでいられません」。となると、司書としては紹介しないわけにはいきませんね(笑)
設定はいわゆる「異世界転生もの」。現代日本に生きていた本好きの主人公が、異世界に転生することから物語は始まります。魔法が存在する中世ヨーロッパ風の世界では、本はとんでもない高級品。本を読むことに未練を残した主人公の意識と知識を持つ少女・マインは、願いを叶えることができるのでしょうか――。
本編は全部で33巻ありますが、今回は最初の3巻を展示します。続きが気になったら、ぜひご自分で手に取ってみてくださいね。

本好きの下剋上(シリーズ一覧)

『守り人』シリーズ(上橋菜穂子

現実やその過去を舞台にした作品や、現実の私たちと同じ視点を持つ主人公が活躍する作品と区別して、違う世界を舞台にそこで生きる人々を描く作品を“ハイ・ファンタジー”と呼ぶことがあります。J・R・R・トールキン指輪物語』などが有名ですね。
『守り人』シリーズは、日本の代表的なハイ・ファンタジーと言えるでしょう。舞台は人の世と精霊たちの世が混在する世界。主人公は女用心棒バルサ。彼女が皇子チャグムと出会い、守るために奮闘する物語です。
10巻+外伝3巻のシリーズのうち、第1巻「精霊の守り人」を展示しています。また、同作者の別のファンタジー作品も複数展示していますので、そちらもぜひ読んでみてくださいね

上橋菜穂子作品一覧

 

他にも面白い本をたくさん(雑誌など合わせて161点!)用意しました!
春休みの読書に、ぜひご利用くださいね!